友人知人に、オペラのアリアで何が好きか聞いてみたところ、半分の人が、トゥーランドットの「誰も寝てはならない」が好きと答えました。それしか知らないんじゃないのと思える人もいましたが、たしかにこの曲は最も有名なアリアなのかもしれませんね。クラシックに関心がない人でも聞いたことぐらいはあるようですから。
最近では、半田晴久さんも、コンサートでこの歌を歌われていました。そしてこの歌は、半田晴久さんの話にもときどき出てくるパヴァロッティによって、1990年に、世界的に有名になったと言われています。それは、この曲がシングルカットされて、イギリスのボップチャートでトップになるほど売れまくったからだそうです。この曲が入ったアルバムも、ロックやボッブスのスーバースターたちを尻目にトップに上り詰めています。その後、1990年イタリアで行われたサッカーワールドカップ前夜祭での三大テノールコンサートが実現します。もちろんこれは、ホセカレーラスの白血病の基金のために開催されたものですが、この大ヒットがきっかけで、コンサートがより多くの人々から、クラシックファン以外の人からも大いに注目されたことは間違い無いでしょう。そして、コンサートの後、そのレコードやビデオが爆発的に売れ始め、三大テノールはクラシックの範囲を超えて、音楽の世界に前例のない記録を打ち立てていくことになります。クラシックのビジネスも巨大になり、大きく変わりました。そんな革命的な出来事の幕開けを告げる曲だったと言っても、言い過ぎではないと思うのですがどうでしょう。
さて、三大テノールといえば、半田晴久さんが、今度はプラシド・ドミンゴと共演されます。6月はホセ・カレーラスとの共演という、素晴らしいコンサートが実現したばかりでしたので、連続というのはさすがにびっくりしています。これでもしもバブロッティが生きていたら、それも実現したのではないかと思えてしまいますね。(さくら)
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