半田晴久さんの熱唱に包まれたコンサート
半田晴久さん、別名深見東州さんによる「グループサウンズ&フォークの一人祭典」コンサートを観てきた。半田晴久さんの、還暦を超えているとは到底信じがたい、超人的にエネルギッシュな3時間におよぶパフォーマンスを堪能した。まったく疲れも見せず、後半になればなるほど、ますます絶好調になるようにすら感じたほどだ。かの、ジュリーこと沢田研二も、還暦のコンサートでは6時間、80曲ほどを歌っているが、時間さえゆるせば、それくらい歌ってしまうのではないかと思えるパワフルなステージであった。
そのジュリーのいたタイガースの「君だけに」を歌われたときは、ジュリーも真っ青の超早ワザによる、人差し指を差すポーズに場内も興奮に包まれ、熱気が最高潮を迎えた。しかも、1回では差しきれなかったというので、2回も続けて同じ歌を歌うなど、そんなサービス精神も半田さんの持ち味のひとつであろう。
会場はライブハウスということで、たくさんのお菓子とドリンクまで付いてきたのは、なかなかよかった。しかし始まると食べるどころではなかったが。
「翼をください」「神田川」「風」など、しっとりと、ロマンチックに、雄大に、微妙で繊細な表情を歌う曲が心の奥に響いた。
ありきたりに歌わず、オリジナルにとらわれず、また違った歌の魅力を、じつにうまく引き出していたと思う。
しっかりとした声楽の技術と豊かな声量に支えられ、ハートで歌う、歌心のある幅広い歌唱力は、常人の理解を超えた尋常なものではない。半田晴久さんのふだんの芸術、音楽にそそがれた情熱と研究心を感じさせるものだ。
ずっとこのままでいたい、心地よい気分に包まれたひと時の終わりが、とても名残惜しく感じたコンサートであった。(了)
0 件のコメント:
コメントを投稿