平成26年2月22日 朝日新聞
半田晴久さん制作のCMを紹介してきたが、タイミングよく新聞広告が出ていたので、それも掲載しておこう。全面なのでたいへんな大きさである。予備校のキャラクター?であるヤマトタケルさんの表情が今年ははじけている。
受験に合格して、それを喜んでいるかのようにもお見うけするが、はたしてどうなのだろうか。
ところで、これだけユニークな広告やCMを毎年制作されておられるだけに、web上でもいろいろなサイトで取り上げられていた。
いくつか紹介してみるが、どれもなるほどと思える反応ばかりであった。
みすず学苑がホームページでぶっちゃてけた件
イミフCMみすず学苑と同じ”芸風”の広告見つけた!インスパイアかと思いきや…そこには驚きの真実が!
「みすず学苑」のCMはなぜギャグ満載なのか調べてみた
さらに、こんな企画も。
今までの人生で一番印象に残っているCM・ポスターのキャッチコピー「怒濤の合格、みすず学苑」「NO MUSIC, NO LIFE」
どれも読んでみると可笑しくて笑えてしまう。私もそうであるが、みすず学苑の広告を見て、皆いったい何なのだろうと思っているのだ。無理もない。意味不明、でもどこか気になる存在だったのだ。
しかし最近、とうとうその秘密が明かされた。そのことも話題になっていたのだ。
せっかくなので、その秘密も紹介しよう。それは誰も想像しえなかった内容であった。
Q. みすず学苑の広告やCMは、なぜ毎年、あんなに意味不明なのですか?
A. みすず学苑の広告やCMは、どこにもないものにしてます。それは、13年間連続93.04%合格という、合格率がどこにもないものだからです。しかし、受験生でないのに、「みすずのCMのファンです」と、感想を寄せて下さる方もたくさんいます。 もちろん、中には「毎年毎年、広告の意味が不明です」「訳が分かりません」「長い間の疑問」と、おっしゃる方もいます。これまで、なぜあんなCMにしてるか、理由は公にしませんでした。しかし、今年は、たくさん質問が来たので、その訳を説明しましょう。 まず、「意味不明」というのは、本当は間違ってます。なぜなら、みすず学苑の広告には、一貫したポリシーがあるからです。それは、「受験に関する、言葉遊びで一貫してること」です。終始一貫、ダジャレを通し、最後は、「怒濤の合格みすず学苑」を連呼して終わりです。このテレビCMを、見ないで電車内のステッカーや、新聞、駅貼りポスターを見るので、意味が解らないのです。ステッカーや新聞、ポスターは、テレビCMを平面的に並べたものです。ソフトバンクや、日清食品のポスターもそうなってるはずです。 これが、終始一貫した、みすず学苑のCMのスタイルです。 では、なぜダジャレかと言えば、1960年までは、同音異義や掛詞(かけことば)は、「駄」のつかない「シャレ」と呼ばれ、知性や教養ある人が使う、優れた言葉だったのです。ところが、1960年に誰かが「駄」をつけ、シャレを貶(おとし)める風潮が始まったのです。 これは、志を持って捲土重来(けんどじゅうらい)する人を、「浪人」と呼んで貶(おとし)める風潮に似てます。学苑長は、これに憤るのです。だから、「浪人生よ、誇りを持って開き直れ。ダジャレよ、誇りを持って開き直れ」という、裏のメッセージがあるのです。それで、毎年開き直って、ダジャレのCMを貫くのです。 本当の話ですが、この説明ですら、読めばおかしいでしょう。そうです。みすず学苑の校風は、大変明るく、楽しく、面白いものなのです。だから、今までの2倍の勉強時間、3倍の学習量をやっても、ちっとも苦にならず、深刻にもならないのです。しかし、それだけやらないと、13年間連続93.04%の合格率は維持できません。この、明るく楽しい怒濤の勉強量が、高い合格率の秘密なのです。みすず学苑のCMは、それを表現してるのです。 また、15秒、30秒のテレビCMや、ポスター等では、「何か珍しいCMがあるな、みすずのCMだな」と、学校名やキャッチコピーを覚えてもらえばいいのです。 短いCMでは、名前や存在を覚えて頂くことが、まず大切です。携帯電話会社のCMに、意味無くしゃべる白い犬が出てきても、「なぜ犬がしゃべるのか? 携帯電話と犬の一家に、どういう関係があるのか」と、聞くのは野暮でしょう。テレビCMは、関心をもって頂くことに意味があり、それ以上の説明は、新聞広告やWEBを見たり、みすず学苑に、直接お問い合わせ下さればいいのです。
いくらなんでも広告であるかぎり、まったく意味不明な、意味のない広告をされるはずがない。そこには半田さんのCMの効果を研究し尽くした上での、奥深い方針があったのだ。経営に強い、半田晴久さんの実力を見る思いがする。
それにしても合格者の顔写真に実名入りの喜びの声を読むと、真実そうなのだと実感するものがある。今更ではあるけども、勉強ができるようになる秘訣を知りたくなった。(了)