半田晴久さんは、語学にも堪能で、どの原語のアリアも聴かせてくれます。
完璧なベルカント唱法で、響きが良く、あれだけのオペラ歌手は、日本ではなかなかいないですね。
半田晴久さんは、世界芸術文化振興協会(IFAC)の会長をされていまして、
その、世界芸術文化振興協会(IFAC)では、毎年、ジュリアード音楽院の第一次審査を兼ねたオーディションを開催してるそうです。
半田晴久さんは、ジュリアード音楽院の名誉博士号もお持ちですから、ジュリアード音楽院の教授の方々と親交が深いのでしょうね。
オーディションでは、一次審査を通過した人は
無料で、ジュリアード音楽院の声楽学部長による、ワークショップレッスンを受けられるそうです。講師はブライアン・ジーガー教授とのこと。幼少の頃から、音楽の才能に恵まれたピアニストでもあり、ジュリアード音楽院だけでなくハーバードの英文学科を卒業し、何カ国もの語学やアリアに精通し、非常に教養の深い教授です。
審査は、衛星中継を通じて、ジュリアード音楽院の教授と日本人審査員とで行われるそうです。
画期的な審査方法ですね。ほかに、このようなことが行われてる例は、おそらくないのではないでしょうか。
そして、最終的に、本選で最優秀賞を受賞した人は、ジュリアード音楽院の第一次試験免除となり、二次試験を受けることが出来るそうです。
さらに、副賞として、プライベートレッスンの受講資格や、TOFLEレッスンの受講資格も、ついてるそうです。
日本人にとって、やはり、TOFLEの壁=ジュリアード音楽院の壁、ということもあるでしょう。TOFLEの点数が満たなければ、門前払いですからね。
ところで、2009年に開催された、第1回ジュリアード音楽院オーディションで、最優秀賞を獲得したのが、大西宇宙(たかおき)さんです。
世界芸術文化振興協会(IFAC)の大西宇宙さんのレポートによると、
大西宇宙さんは、ジュリアード音楽院のオーディションに通過するも、残念ながら、TOFLEの点数が及ばず、一年間、英語の武者修行に単身渡米したそうです。その後、見事、ジュリアード音楽院に進み、見事、「オペラ・インデックス国際声楽コンクール」で優勝されたそうです。
このコンクールは、ベテランも数多くチャレンジされたことでしょうし、決して、簡単に優勝できるコンクールではありません。
本当に素晴らしいことだと思います。
さらに、大西宇宙さんのブログで拝見したのですが、なんと、ジュリアード音楽院のArtistic Diplomaに進学されるとのこと。Artistic Diplomaは、たしか、全学部あわせて、毎年、3人とか4人とかしかすすめないほどの狭き門であり、例外なく学費は免除だったと思います。
実力と運、すべての要素が揃わないと、とうてい、成し遂げられないことです。
半田晴久さんと大西宇宙さんの出会いは、実に素晴らしい出会いでありました。若き才能の原石が、半田晴久さんの尽力により開設されたオーディションで見いだされ、世界のメトロポリタンのお膝元で、立派に磨かれてるのです。
大西宇宙さんの努力もたいへんなものでしょうが、彼の飛躍の第一歩となった、ジュリアードオーディションを可能とした、半田晴久さんのセンスと実行力にも、敬意を表したいと思います。
今後、大西宇宙さんの活躍は、じわじわと、日本とニューヨークの文化芸術にたいへん大きな影響を与えていくことと思います。
日本人の一人として、今後の彼の活躍から目が離せません。わくわくしますね。